【最新】定年後の移住先はココ!おすすめの都道府県ランキング
“老後”に関するねだんのこと
2021.03.15
近年、注目されている「移住」。若い人たちが積極的に行っている印象がありますが、定年後に地方でセカンドライフを送る場合も少なくありません。とはいえ、第二の人生は地方で暮らしたいと思っても、どこに移住すればいいか迷ってしまう……という人も多いはず。そこで、定年後の移住におすすめの都道府県をまとめてみました。
定年後に移住する人が多いのはなぜ?
内閣府が行った「東京在住者の今後の移住に関する意向調査」によると、60歳以上で地方移住を希望する人の多くは「自分自身の定年退職・早期退職」をきっかけに移住したいと考えているようです。移住理由にある「出身地であるから」「スローライフを実現したいから」という答えから、地元でスローライフを満喫することが定年退職後の理想の過ごし方のひとつと考えられているのがうかがえます。
移住先を選ぶ基準として「買い物の利便性」や「生活コスト」、「医療・福祉施設の充実」を重視しています。物価や地価が高い都心から離れ、便利に買い物ができる地域で生活コストを抑えつつ、健康に長生きしたいという願望が大きいのかもしれません。
しかし、同調査によると、移住希望者の中には移住先の地域について十分な情報を得ることができていないという人も少なくないようです。新しい生活を始めるにあたって、移住先の情報はできるだけ多く集めておくのが大切です。たとえ出身地であっても、長い間離れていると街は大きく変化をしているので、必ず最新の情報を確認しておきましょう。
【定年後の移住先におすすめな都道府県ランキング
定年後の移住先として人気を集めているのはどの都道府県なのでしょうか。認定NPO法人ふるさと回帰支援センターが調査した「移住希望地域ランキング2019」のベスト5とそれぞれの魅力についてご紹介します。
1位 長野県
長野県の魅力といえば、やはり広大な自然でしょう。飛騨、木曽、赤石の3つの山脈がつらなった「日本アルプス」をはじめとして多くの山々があり、長野県は「日本の屋根」とも呼ばれています。
また、長野県は長寿県としても有名です。厚生労働省が発表した都道府県別生命表(平成27年)によると平均寿命は男性81.75歳、女性87.67歳とのこと。その長寿の秘訣といえるかもしれないのが、豊かな自然の中で採られた野菜や果物などの特産品です。定年退職後のスローライフにはもってこいの場所ではないでしょうか。
都内へのアクセスがスムーズなことも長野県の魅力のひとつです。北陸新幹線利用で長野駅から東京駅まで最速1時間20分。名古屋へのアクセスもJRの特急が利用可能です。乗り換えなしでスムーズに移動できるのはうれしいですよね。
2位 広島県
県の中心部から1時間圏内に海や山の自然があり、都市部と豊かな自然が密接した暮らしを実現できるのが広島県。街、海、山それぞれの暮らしを楽しめ、海の幸や新鮮な野菜など食を堪能できるのが魅力です。
食だけでなく医療も充実しており、人口10万人あたりの病床数は約4万床で全国10位となっています。
また、県庁所在地の広島市は交通網も発達。広島駅を基点に路面電車も運行しています。中国・四国地方最大の政令指定都市としての都市機能を有し、ほどよいスローライフを送る場所として適した地域です。
3位 静岡県
静岡県の魅力は、なんといっても温暖な気候でしょう。穏やかなスローライフを送れる地域として知られています。
日本一の茶どころで知られている静岡県は、食の充実度も見逃せないポイント。西部はうなぎ、中部はしらすや桜えび、東部はアジや金目鯛が特産品として知られています。
また、県内には観光スポットをはじめとした見どころも多数。伊豆の河津町で行われる河津桜まつりには約100万人が訪れます。熱海、伊東、修善寺などの温泉地も有名ですね。そのほか、世界文化遺産の富士山や世界遺産の韮山反射炉などもあり、定年後の余暇をじっくりと楽しみたい方にもおすすめです。
4位 北海道
冬の厳しい寒さをイメージしがちな北海道ですが、移住先としては高い人気を誇ります。
最大の魅力といえばやはり雄大な自然でしょう。絶景と呼ばれるスポットも数多く、季節によりさまざまな景色を楽しめます。道庁所在地である札幌も中心部を離れると緑が多く、のんびりとした雰囲気があります。
もちろん、おいしいグルメも人気のひとつ。うにやいくらといった海の幸をはじめ、山の幸も充実しています。
そのほかに着目したいのは、人口10万人あたりの病床数。東京、大阪に次ぐ第3位で、病床数は10万床弱となっています。自然に囲まれて豊かな食生活を送りつつ健康に過ごしたいという方にはぴったりでしょう。
5位 山梨県
山梨は県土の約78%を森林が占めている自然豊かな地域として有名です。富士箱根伊豆国立公園など6つの自然公園に加え、富士山をはじめとした世界的価値も高い山々も見られます。そうした自然環境の中で育まれる農産物も魅力的です。とくにぶどう、もも、すももの収穫量は全国1位(平成30年度)を誇り、収穫量の3分の1が山梨県産です。
ワインの産地としても知られており、「日本ワイン」の生産量、出荷量とも全国1位(平成28年度)。ワイナリーの数も全国で最も多い81カ所です(平成29年)。
また、都内へのアクセスが良いのも大きな特長。甲府駅から新宿駅まではJR中央線の特急で90分ほど、さらに2027年にはリニア中央新幹線の開業が予定されているなど、今後さらなるアクセスの進展が期待できます。
将来の移住に向けてお金も貯めておくことも重要
移住にあたっては引っ越し費用などが発生します。住居を購入する場合はもちろん、賃貸でも初期費用は100万円を下らないでしょう。
移住先を選ぶ基準として「生活コスト」が多く挙げられていますが、移住後に下がる生活コストは主に住居費と食費程度。引っ越し費用だけでなく、移住後にかかる生活費を見積もっておきましょう。
いざ移住するという段階になって費用が不足することのないよう、預貯金や金融商品の運用、保険や共済などであらかじめ資金を貯めておくことが重要です。
ランキング上位に入っていなくても魅力的な地域はたくさんあるもの。近ごろは移住に力を入れている自治体も多く、移住者に向けた説明会なども多く開かれています。
まずは、自分が求める移住先の条件を洗い出した上で、興味がある地域の情報を集めることから始めてみてはいかがでしょうか。