健康寿命を延ばそう!どんなことに気をつけて生活するのが大事なの?
“老後”に関するねだんのこと
2023.07.27
幸せな人生とは何でしょうか?医療が進歩し、私たちは病気になっても手術や治療をおこない、長生きができるようになりました。健康的に長生きをすることは、本人もご家族も望むことでしょう
ここで考える必要があるのが「健康寿命」です。長い人生、健康でいられる時間が長いに越したことはありません。好きなものを食べ、好きなところへ行き、自分らしく日常生活を過ごせるよう、健康寿命を延ばしていきましょう。
健康寿命を延ばす方法として、どのようなことに気をつけて生活をしていけばよいのか考えていきましょう。
本内容は、令和5年5月時点の制度等にもとづき、記載しています。
本記事に記載の内容・条件は保険会社によって異なる場合がございます。詳しくは保険・共済各社・各団体へお問い合わせください。
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健康寿命と高齢化社会
日本の高齢化率は令和3年10月1日現在で28.9%となり、65歳以上人口は3,621万人となりました。高齢化率が7%以上で高齢化社会、21%以上で超高齢化社会といわれています。超高齢化社会を迎えて久しい日本において、いかに健康寿命を延ばし、元気に過ごせる期間を長くするかが社会的に大きな課題です。
健康寿命を損なう要因とは
健康寿命を損なう主な要因は、日常生活が制限されるような障害や病気です。生活に支障が出ることで、要支援や要介護の状態になってしまいます。その原因を見ていきましょう。令和元年の国民生活基礎調査では、健康寿命を損なう原因(要支援・要介護の原因)は、循環器疾患(脳卒中、心疾患)、認知症、衰弱、骨折・転倒、関節疾患が全体の3/4を占めています。
いくつか代表的な疾患による症状をあげていきましょう。脳卒中や心疾患を患うと、後遺症として麻痺や言語障害が残ったり、運動制限などが必要になったりする場合もあります。また、認知症を患えば、コミュニケーションなどにも障害が出る場合があります。転倒による骨折や関節疾患、運動器疾患などは、歩行が制限され、地域との関わりが減ってしまう要因にもなります。こうしたさまざまな疾患やケガなどが複合的に絡み合い健康寿命を損なう要因になっているのです。
健康寿命を延ばすために気をつけたいこと
生活習慣を整えること、また、健康を損ねる要因を減らすことで、健康寿命を延ばす確率を高めることができます。ここでは健康寿命を延ばすために気をつけたい7つの習慣について見ていきましょう。
食事は適量かつ栄養バランスに注意
健康的に適正体重を維持できるように、食事は栄養バランスを整えて、適量とることが必要です。健康日本21では健康寿命を延ばすために、食事に関する目標が立てられています。まずは「一汁一菜」を意識し、主食、主菜、副菜を揃えるようにしましょう。また、塩分は控えることが望ましく、1日8gを目標に摂りすぎないことが大切です。ハムなどの加工品を減らすことや醤油、ソースなどは小皿に移して使用すると減塩に効果があります。また野菜の摂取量は、1日350gを目標に摂るように心がけます。生野菜なら両手いっぱい、ゆで野菜なら片手いっぱいで約100gです。野菜は生だけでなく、煮る、ゆでる、炒めるなど調理法を工夫することで、野菜の量を無理なく摂取できるように心がけていきましょう。
定期的な運動をおこなう
生活のなかで歩く機会を積極的につくり、定期的な運動習慣をつけることが必要です。健康日本21では健康寿命を延ばすために、運動に関する目標が立てられています。特に定期的な運動をおこなうことは重要です。まずは、手軽に始められるウォーキングから始めていきましょう。1日の歩数の目標は、65歳未満であれば男性は9,000歩、女性は8,500歩、65歳以上であれば、男性は7,000歩、女性は6,000歩といわれています。適度な運動を習慣化することで血流が良くなり、新陳代謝も活発になります。心肺機能の強化や高血圧の改善のためにも、受診歴のある方は主治医に相談しながら、無理のない運動習慣を身に付けるようにしましょう。
日々適切な睡眠時間を確保する
年代により必要な睡眠時間は異なるため、自分にあった適切な睡眠時間を確保することが必要です。健康日本21では、睡眠による休養を十分とれていない方の割合を15%まで減らすことが目標になっています。休養がとれているかどうかという個人差があるため、一概に何歳は何時間と決めることはできませんが、参考として、年代ごとの平均的な睡眠時間を紹介します。10歳までは8~9時間、15歳で約8時間、25歳で約7時間、45歳で約6.5時間、65歳で約6時間といわれています。この時間が確保できていない場合で休養がとれていないと感じる場合には生活を見直し、十分な睡眠時間を確保するようにしましょう。
喫煙を控える
喫煙は健康を害するものです。身体への影響をよく知り、健康寿命を延ばすためには喫煙を控えるようにしましょう。健康日本21では、望まない受動喫煙のない社会の実現が目標になっています。自分の健康寿命を延ばすためにも、周囲の方の健康寿命を延ばすためにも喫煙を控えることを意識していきましょう。喫煙がもたらす害について紹介します。たばこには、5,300種類以上の化学物質と70種類以上の発がん物質が含まれています。健康寿命を損ねる要因となる脳卒中や心臓病、肺疾患など、さまざまな生活習慣病を引き起こす要因にもなります。また認知症のリスクを2~3倍ほど高めるともいわれているため、喫煙は努めて控えることが重要です。
飲酒は適量にとどめる
飲酒は適量にとどめることが必要です。喫煙同様、身体への影響をよく知り、健康寿命を延ばすためには適量を知り、過剰な摂取をしないようにしましょう。健康日本21では、生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしている方の割合を減らすことが目標となっています。生活習慣病のリスクを高めるアルコール量を確認していきましょう。リスクを高めてしまう1日あたりの純アルコール摂取量は、男性で40g以上、女性20g以上です。純アルコール20gに相当する酒量は、ビール(5%)500ml、日本酒1合、ワイングラス2杯弱です。また「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均純アルコール約20g程度であるとされています。さらに男性と女性ではアルコールを分解できる力に差があるため、女性は男性の1/2~2/3程度が適量と考えられています。飲酒する場合は、適量にとどめることを意識するようにしましょう。
無理のない範囲で人間関係を築く
健康寿命を延ばすためには、人との交流も重要です。無理のない範囲で人間関係を築くようにしましょう。高齢化が進み、高齢者の一人暮らしも増えています。人との交流がなくなると日々の活力が減り、食事量や運動量にも影響があります。積極的に活動をして、フレイル(加齢にともなう心身の不活性化)を防いでいくことも大切です。人間関係はストレス緩和効果もあるため、趣味やサークル活動などに参加し、コミュニティを築いていくようにしましょう。特に、退職後、会社とのつながりがなくなり、地域とのつながりを新たにつくらなくてはいけない方もいます。無理のない範囲で第二の人生となる人間関係をつくっていきましょう。
定期的に健康診断を受診する
健康寿命を損なう要因となる障害や病気を予防するため、定期的に健康診断を受診するようにしましょう。病気などの進行をおさえるためには早期発見、早期治療が欠かせません。予防医学は常に進歩しているため、早期で治療できる内容も増えています。特定健診や特定保健指導などにも取組み、生活習慣病を予防することも重要です。特に女性であれば、更年期には女性ホルモンの減少とともに骨密度の低下も始まります。骨密度は、転倒による骨折リスクを減らすためにも重要な指標であり、薬物療法などの治療も可能です。自分の身体の状態を知ることは健康寿命を延ばすために大切であるため、定期的に健康診断を受診するようにしましょう。
健康寿命を延ばすための取組みを後押しするプロジェクトとして、厚生労働省の「Smart Life Project」があります。健康寿命を延ばすためのさまざまなイベントやコンテンツが用意されているため、気になる方はこちらをご覧ください。
まとめ
長寿の国といわれる日本でも、健康寿命と平均寿命は約10年の差があり、豊かな人生を送るためには健康寿命を延ばす取組みが欠かせません。今回、健康寿命を延ばすために気をつけたいことを紹介してきましたが、どんなに健康に気をつけていても、病気やケガのリスクをゼロにすることは難しいです。誰でも、突然、ケガや病気になったり、入院や介護が必要になったりしてしまうこともあるのです。
そこで、万が一のために保険(共済)に加入して、病気や老後に備えておくことをおすすめします。保険(共済)について考えることは、治療や手術などの選択肢を広げ、自分や家族の健康寿命を延ばし、豊かな人生を過ごすための第一歩につながることでしょう。