節税対策の基本はコレ!これだけははずせないポイントとは?

給料明細を見ると、毎月さまざまな税金が引かれていますよね。「これがなければ、もっと手取りの金額が増えるのに」と落胆しつつも、税金だから仕方がないとあきらめている人も少なくないのではないでしょうか。しかし、場合によっては納める額を“減らす”ことはできます。そこで、税額を抑えるための節税対策についてみていきましょう。

基本的な節税の方法

所得税は収入が多い人ほど高くなる「累進課税」で算出されます。ただ、個人の事情や社会政策上の事情も加味するため、収入から所得控除を差し引いた“所得”を基にして決定します。つまり、収入から引ける控除額が高くなるほど、所得を抑えて税額を下げることができるというわけなのです。


所得控除は主に次のようなものがあります。


基礎控除…納税者すべてが受けられる控除。一律38万円。

給与所得控除…企業から給与として収入を得ている人が受けられる控除。

社会保険料控除…1年間に支払った社会保険料全額が控除されます。

配偶者控除…年間所得が38万円以下などの条件の対象となる配偶者がいる場合に適用される控除。

扶養控除…年間所得が38万円以下で16歳以上といった条件の対象に含まれる場合。控除額は、年齢や同居の有無などによって変わってきます。


そのほか、生命保険料控除や地震保険料控除、寡婦(寡夫)控除など、それぞれの状況に応じて利用できる控除も。自身が受けられる控除を最大限に利用することは、節税の第一歩になります。

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サラリーマンでもできる節税対策と注意したいポイント

 

サラリーマンの場合は、会社を通じた年末調整で前述の控除を申告している人がほとんどのはず。ただ、対象となる控除は限られるため、それ以外の節税は難しいと感じている人もいるのではないでしょうか。ところが、制度を上手に利用すれば、サラリーマンでもさらなる節税が可能な場合もあるのです。


たとえば、「個人型確定拠出年金」。企業年金のない第2号被保険者のサラリーマンが加入できる老後の年金を運用するシステムで、毎月の掛け金が全額所得控除の対象となり、節税効果が高いとされています。2017年1月1日以降は、勤務先に厚生年金基金や会社型確定拠出年金のあるサラリーマンでも加入できるようになりました。ただし、利用には加入手数料や管理手数料がかかるうえ、原則60歳までは途中引き出しができないというデメリットもあるので要注意です。


また、業務に必要な資格を自費で取得したときなどは、「特定支出控除」を受けることもできます。特定支出控除とは、通勤費や研修費など仕事で必要な支出を個人が負担した場合に、会社が必要経費と認めた費用が「同年の給与所得控除の2分の1」を超えると、超えた額が所得から引かれる控除。


ここ数年話題となっている“ふるさと納税”も、「寄付金控除」としてサラリーマンが利用できる節税対策のひとつ。寄付をした自治体の特産品などがもらえるうえ、寄付金額が控除されるのでおトク感があります。応援したい地域や自分のふるさとに納税できるので、社会貢献にもつながります。ただし、課税対象となる所得に応じて寄付可能額が変わってくるため、ほかの控除と併用する場合は少額になることも。事前にシミュレーションしておくことをおすすめします。


このほか、「医療費控除」や10年以上のローンを組んで住居を購入したとき、最大20万円が10年間継続して控除される「住宅ローン減税」などもあります。

確定申告による節税方法とポイント

節税につながる控除や優遇措置はありますが、対象となっていても自動的に控除されるわけではありません。会社の年末調整で申告するか、「特定支出控除」や「医療費控除」など年末調整で申告できない控除を受けるためには確定申告が必要です。また、給与の年間収入が2,000万円を超える人や、副業などで2カ所以上から給与所得のある人なども確定申告が必要です。


確定申告をすることで払い過ぎた税金が戻ってくる場合もあります。確定申告は、申告したい年の翌年3月15日までに、現住所を所轄する税務署へ必要書類を添付した「確定申告書」を提出します。インターネットで用紙を入手し、郵送で提出することもできるので、税務署へ行く時間が取れない場合でも簡単です。なお、5年まで遡って還付申告ができるので、期日を過ぎてしまっていても申告することができます。


控除の適用漏れで税金の払い過ぎになっていないか、今一度よく確認してみましょう。その上で使える制度を上手に利用して、節税対策を行ってみてはいかがでしょうか。


参考 :
国税庁ホームページ
個人型確定拠出年金

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