自動車保険を乗り換えるには?タイミングやメリット、注意点を解説
“家と車”に関するねだんのこと
2025.12.26
自動車保険は、定期的に見直すことで自分に合った補償内容や保険料(掛金)に更新できます。ただし、乗り換えのタイミングや手続きを誤ると、補償の空白期間が生じたり、「等級」を引き継げなくなったりするため注意が必要です。
今回は、自動車保険を乗り換える際のベストなタイミングやスムーズな乗り換え手順などをわかりやすく解説します。
本内容は、令和7年10月の制度等に基づき、記載しています。記載内容は条件等により異なる場合があります。詳しくは、各保険各社・共済団体へお問合せください。
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自動車保険を乗り換えるおすすめのタイミング
新しい自動車保険に乗り換えるベストな時期を解説します。
加入している自動車保険の満期日
現在加入している自動車保険の満期日に合わせて、新しい保険(共済)に乗り換えるのがおすすめです。
満期日とは、加入している保険(共済)の契約が終了する日のことです。通常、1〜3年ごとに契約を更新する仕組みになっており、この日を過ぎると現行契約の補償は終了します。
また、満期日前に解約すると中途解約となり、現在の等級を新しい保険(共済)の契約に引き継げない場合があります。
多くの保険会社では、満期日の1〜2ヵ月前に更新案内が届くため、その時期を目安に乗り換えを検討しましょう。
ライフスタイルが変わったとき
家族構成や車の所有台数が変わったタイミングで、自動車保険を見直すのもおすすめです。ライフスタイルの変化によって、補償内容や保険料(掛金)も変わる可能性があるためです。
例えば、結婚や子どもの免許取得など、家族が運転に関わるようになると運転者の範囲の設定を変更しなければなりません。
また、新車を購入した場合は「新車特約」など、車の状態に合った特約を選ぶことで、補償と保険料(掛金)のバランスをより最適化できます。
自動車保険を乗り換える方法
現在契約している自動車保険から、新しい保険(共済)に乗り換える手順をご紹介します。
現在の契約内容を確認する
まずは、現在契約している保険(共済)の契約内容を確認しましょう。保険証券や満期(継続)案内書、Webであれば契約者向けサイトやアプリから確認できます。特に、以下の項目は必ずチェックしておきましょう。
- 満期日
- 補償内容
- 等級
- 事故の種類
過去に保険(共済)を利用した場合は、「何等級ダウン事故」なのかを満期案内書などで確認することが重要です。新たに契約する保険(共済)の見積もりを正確に取るためにも、最新かつ正確な情報を把握しておきましょう。
新しい保険を比較・検討する
乗り換え先の保険(共済)を決める際は、複数の保険(共済)会社を比較検討することが大切です。比較の際は、以下のポイントを基準にするとよいでしょう。
- 保険料(掛金)
- 補償内容や範囲
- 掛金割引
「保険料(掛金)を下げたい」「手厚い保険(共済)を選びたい」といったように、重視する項目を明確にすると、より自分に合った保険(共済)を選びやすくなります。
乗り換え先の契約手続きをする
比較の結果、契約したい保険(共済)が決まったら、契約手続きを進めます。契約時には、一般的に以下の書類が必要です。
- 車検証
- 運転免許証
- 現在加入中の自動車保険の保険証券(共済証書)
保険会社(共済団体)によって必要書類は異なります。契約前に必要書類を確認し、スムーズに手続きを進めましょう。
現在の保険(共済)契約の解約手続きをする
新しい保険(共済)の契約が完了したら、現在の保険会社(共済団体)へ更新しない旨を伝えます。更新時期に間に合うよう、余裕をもって解約手続きをおこなうことが大切です。
自動車保険を乗り換える際の注意点
自動車保険を乗り換える際は、タイミングや告知事項に関して注意が必要です。
空白期間を設けない
自動車保険を乗り換えるときは、前契約の満期日(または解約日)と新たな保険(共済)の始期日の間に、空白期間を設けないようにしましょう。
8日以上の空白期間が生じると、原則として現在の保険(共済)契約の「等級(無事故割引)」を新しい保険(共済)に引き継げなくなり、保険料(掛金)が高くなる可能性もあります。
ただし、保険会社(共済団体)に「中断証明書」を発行してもらえば、最大5年間は等級を維持したまま再契約が可能です。やむを得ず契約を一時的に中断する場合は、必ず保険会社(共済団体)に相談しておきましょう。(ただし、中断証明書の発行等には、保険会社(共済団体)により、条件が異なる場合がありますので、事前に確認ください。)
告知義務がある
自動車保険を乗り換える際には「告知義務」があります。
告知義務とは、契約者や被保険者が損害発生の可能性に関わる重要な事項について、保険会社(共済団体)から求められた事項を正確に伝える義務のことです。具体的には、以下のような事項が該当します。
- 被保険自動車の情報(用途、車種、登録番号、使用目的など)
- 主に運転する方(記名被保険者)
- 契約台数
- 前契約の等級や過去の事故歴
- 他社の自動車保険契約の有無
虚偽や申告漏れがあると、契約が解除されたり、事故が起きても保険金が支払われなかったりする可能性があります。いざというときに補償をきちんと受けられるよう、必ず正確に申告しましょう。
中途解約は避ける
自動車保険を乗り換える際は、満期日を待たずに解約する「中途解約」はできるだけ避けましょう。
保険(共済)には事故歴に応じた「等級制度」があり、無事故で1年経過するごとに等級が上がる仕組みです。
やむを得ず中途解約する場合は、現在の保険(共済)の解約日と新しい保険(共済)の始期日を同じ日に設定しましょう。
自動車保険の乗り換え時に確認すべきポイント
新しい自動車保険に乗り換える際、補償内容やサービスについて詳しく確認しておきたいポイントを解説します。
補償内容
確認しておきたい補償内容は、主に「相手への補償」「自分や家族への補償」「車両への補償」の3点です。
相手方への補償
自動車保険を乗り換える際は、相手方への補償内容(対人賠償・対物賠償)を必ず確認しましょう。
交通事故の損害賠償額は高額になるケースが多いため、対人・対物の保険金額はいずれも「無制限」に設定しておくのが基本です。自賠責保険だけでは対人補償が不十分なため、任意保険で不足分を補えるようにしておきましょう。
ご自身とご家族の補償
相手方への補償と合わせて、ご自身やご家族への補償内容もしっかり確認しておきましょう。
例えば、人身傷害保険には大きく分けて「被保険自動車を運転中のみ補償されるタイプ」と「自動車事故全般を補償するタイプ」の2種類があります。前者は契約車の運転中のみ補償されますが、後者は歩行中や他の車に同乗しているときの事故も対象となり、家族全員を一つの契約でカバーできます。
家庭の状況や運転機会に応じて、どちらの補償範囲が適しているか、また保険金額が十分かを確認しましょう。
車の補償
自動車保険を乗り換える際は、車両の補償内容も見直しておくと安心です。
車の補償には、補償範囲が広い「一般型」と、保険料(掛金)が抑えられる代わりに補償内容が限定される「限定(エコノミー)型」があります。
一般型は、自損事故などを含めた幅広い損害をカバーしますが、保険料(掛金)はやや高めです。一方限定型は、補償範囲が相手車との衝突・接触、盗難、災害など特定の事故に限定されており、一般型より保険料(掛金)が割安に設定されています。
車の使用状況に応じて、補償が限定的でも問題ない場合は、限定型への変更を検討してみるのもよいでしょう。
年間走行距離
自動車保険の保険料(掛金)は、年間走行距離が少ないほど安くなる傾向があります。走行距離が短いほど事故に遭うリスクが低いと考えられているためです。
保険会社によっては、保険料(掛金)を「過去1年間の実績」または「今後1年間の予定走行距離」に基づいて決定します。
引越しや転勤などで車の使用頻度が減ったときは、保険会社に連絡して距離を短く修正すれば、保険料(掛金)が下がるケースもあります。
特約
自動車保険には、基本の補償に加えて自由に追加できる「特約」があります。必要に応じて選択することで、より自分に合った補償内容にカスタマイズ可能です。
代表的なものとしては、弁護士費用特約や個人賠償責任保険特約(日常生活賠償特約)などがあります。
乗り換えのタイミングで、必要な特約は揃っているか、ライフスタイルの変化により不要になった特約がないかを見直すことで、保険料(掛金)を無駄なく抑えられます。
割引制度
新たに自動車保険を契約する際は、各社の割引制度を積極的に利用しましょう。
例えば、インターネットから直接申し込むことで保険料(掛金)が安くなる「インターネット割引」や、火災保険など他の保険(共済)とまとめて契約すると適用される「セット割引」などがあります。
サポート体制
事故は時間や場所を選ばず起こるため、平日・休日・夜間を問わず、すぐに事故受付・対応をしてもらえるサポート体制があるかをチェックしましょう。
保険会社によっては、受付は24時間でも相手方への連絡などが翌営業日になる場合があります。
また、ロードサービスの内容も見逃せません。レッカー移動の無料距離や宿泊費・交通費の上限、バッテリー上がりの対応回数なども確認しましょう。
自動車保険を乗り換えるメリット
自動車保険の乗り換えで得られるメリットを2点解説します。
保険料(掛金)を抑えられる場合がある
複数社で見積もりをとったり、販売形態の違う保険会社を検討したりすることで、同じ補償でもより安い保険料(掛金)で契約できるケースがあります。
「代理店型」の自動車保険は、担当者の人件費や代理店への手数料といった中間コストがかかるため、保険料(掛金)がやや高めの傾向です。一方「ネット型」の自動車保険は、インターネット上で契約を完結できることから、保険料(掛金)が安めに設定されています。
そのため、代理店型の保険(共済)に加入している方は、ネット型に乗り換えることで保険料(掛金)を節約できる可能性がありますが、拠点数はやや少ない傾向にあります。
ライフスタイルに合った補償内容に更新できる
自動車保険を乗り換えることで、補償内容を自分のライフスタイルに合わせて見直すことが可能です。
例えば「地方に引越して車を使う機会が増えた」「子どもが生まれて家族を乗せることが多くなった」といった変化がある場合、必要な補償の内容も変わります。
ライフステージや車の使用頻度に合わせて保険(共済)を更新すれば、無駄のない、より自分に合った補償設計が可能です。
自動車保険を乗り換えるならJAの自動車共済がおすすめ
新たな自動車保険を選ぶ際は、保障内容を細かく比較・検討する必要があります。
JA共済の「自動車共済 クルマスター」は、車の事故による賠償やケガ・修理への備えを保障する共済です。24時間365日の事故受付や手厚い保障サービスで、安心・安全なカーライフをサポートします。
車の損害に備えたい方は、JA共済の「自動車共済 クルマスター」への加入をご検討ください。
参考・出典元:
一般社団法人 日本損害保険協会 くるまの保険/任意の自動車保険
https://soudanguide.sonpo.or.jp/car/q023.html
一般社団法人日本自動車購入協会|車を手放すとき①車を売却するときの流れ
https://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-202304_05.pdf





















