自動車ローンの審査ポイントや審査の流れ、通過しやすくするための注意点をご紹介

自動車ローンの審査ポイントや審査の流れ、通過しやすくするための注意点をご紹介

車を購入する際に、自動車ローンの利用を考える方は多いのではないでしょうか?自動車ローンを利用すれば、高額な車の購入代金も、毎月少しずつ支払っていくことができます。


ただし、自動車ローンは誰でも必ず利用できるとは限りません。ローンには審査があります。審査に通らなければ、車の購入は難しくなってしまうでしょう。


本記事では、自動車ローンの審査について知りたい方のために、審査のポイントや流れを説明します。憧れのマイカーを手に入れるために、自動車ローンの審査を通過するための対策もチェックしておきましょう。


本内容は、令和5年7月の制度等に基づき、記載しています。

自動車ローンの種類

自動車ローンは借入先によって3種類に分かれます。まずは、自動車ローンの種類とそれぞれの概要について知っておきましょう。

銀行系の自動車ローン

銀行では一般に、「マイカーローン」という名前で自動車ローンを提供しています。銀行のマイカーローンは、他の自動車ローンに比べて金利が低いのがメリットです。ただし、審査はその分厳しくなっています。


銀行系の自動車ローンの場合、すでに取引している銀行で申し込めば、金利の優遇が受けられることがあります。なお、銀行系自動車ローンを利用する場合、車は担保にしないので、最初から購入者名義になります。

ディーラーの提携先の自動車ローン

ディーラーが提携している信販会社やクレジットカード会社が提供している自動車ローンもあります。ディーラーの提携先金融機関の自動車ローンは、ディーラーで申し込めます。手続きの手間がかからず、比較的審査に通りやすいのがメリットです。


ディーラーの提携先の自動車ローンを利用する場合には、購入する車を借入の担保にしなければなりません。車の名義は、ローンを完済するまでディーラー名義となります。

販売店が独自に提供する自動車ローン

販売店が独自に自動車ローンを提供していることがあります。これは、金融機関を通さず、販売店に直接分割払いをするものです。


販売店独自の自動車ローンはローン商品ではないので、金利0%で借りられます。ただし、その分商品価格が高めに設定されていたり、頭金や保証人を求められたりすることもあります。


販売店が提供する自動車ローンは信用情報が影響しないため、過去に延滞や債務整理などの経験がある方でも利用しやすくなっています。

自動車ローンの審査でチェックされるポイント

ローンを利用する場合には、必ず審査があります。自動車ローンの審査ではどのような点をチェックされるのかを知っておきましょう。

前年度の年収

ローンの支払いを続けていくには、安定した収入がなければならず、収入と返済額のバランスも重要になってきます。収入については、前年度の年収を基準に判断します。年収に対して返済額が大きければ、返済困難と判断され、審査に落ちてしまうでしょう。


自動車ローンの場合、年収に対する年間返済額の割合(返済負担率)の上限は、25~35%程度とされています。例えば、年収400万円の場合、年間の返済額の合計が140万円を超えると、審査に通りにくくなってしまいます。


年収自体が少なすぎても審査には通りません。一般に、自動車ローンを組むには年収200万円以上が必要です。

雇用形態・勤続年数

たとえ年収が多くても、不安定な雇用では審査に通りません。審査に通りやすいのは、正社員や公務員など、継続的に安定した収入が入ってくる雇用形態です。一方、パートやアルバイト、派遣などの非正規雇用者、個人事業主、フリーランスなどは、ローンの審査では不利になってしまいます。


勤続年数も重要です。1つの会社での勤続年数が短く、転職を繰り返しているような場合には審査に通りません。入社してから3年以上経っていれば問題ありませんが、入社後1年未満の場合審査に通りにくくなってしまいます。

借入額

自動車ローンでは、各社で借入額の上限が定められています。上限を超える借入を申し込んでも、審査には通りません。借入額の上限は1,000万円となっているのが一般的ですが、ローン会社によっては300~500万円程度が上限になっていることもあります。


借入可能な額は、他社からの借入の有無によっても変わってきます。他社からの借入残高が多ければ、自動車ローンで借入できる額が少なくなってしまいます。他社の返済も合わせて返済負担率が35%を超える場合、審査に通らない可能性があるので注意しましょう。

信用情報

金融機関に自動車ローンの申し込みをした場合、金融機関側で申込者の信用情報を確認します。信用情報とは、これまでのクレジットカードやローンの利用履歴のことです。


個人の信用情報は信用情報機関と呼ばれる会社に登録されており、各金融機関が情報共有できる仕組みになっています。信用情報機関には次の3社があります。


  • 株式会社シー・アイ・シー
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

金融機関はいずれかの信用情報機関に必ず加盟しています。また、各信用情報機関の間でも、相互に情報提供がおこなわれています。


過去一定期間内に延滞や債務整理、自己破産などの金融事故を起こしている場合、信用情報機関を通じて、各金融機関で調べがついてしまいます。信用情報に問題があれば、返済能力がないと判断されてしまうでしょう。

自動車ローンの審査の流れ

ここからは、自動車の購入を決めた場合、ローンの申し込みや審査がどういった手順で進んでいくのかを説明します。

金額の見積りを出してもらう

購入する車を決めたら、自動車販売店に見積もりを出してもらいます。ローンで支払いたい旨を伝えれば、自社ローンや提携ローンの案内もしてくれます。ローンの諸費用の見積りも確認しておきましょう。

利用するローンを決める

自動車販売店に紹介されたローンを利用する以外に、銀行のマイカーローンを利用する方法もあります。銀行のマイカーローンについては、各銀行のパンフレットやWebサイトを見て比較検討しましょう。金利や返済額、返済回数、審査内容などを比較し、どこのローンを利用するかを決めます。

ローンの申し込みをする

自動車販売店に紹介されたローンを利用する場合には、自動車販売店で申し込み手続きをします。銀行のマイカーローンを利用する場合には、銀行の窓口やホームページから申し込みます。

仮審査

申し込みの際に申告した事項をもとに、仮審査がおこなわれます。仮審査の結果は、通常1〜3営業日程度で出ます。

本審査

仮審査に通れば、必要書類を提出し、本審査に申し込みます。本審査の際には、以下のような書類が必要になります。


購入する車の見積書

身分証明書(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)

収入証明書(源泉徴収票、確定申告書など)

契約・入金

本審査に通過すれば、契約手続きをおこないます。手続き完了後、車の購入代金はローン会社から自動車販売店に直接支払われるのが一般的です。借入金がいったん自分の口座に振り込まれる場合には、そのまま期日までに自動車販売店に支払う必要があります。

審査に通過しやすくなるためには

自動車ローンの審査に落ちると、車の購入ができなくなってしまいます。希望の車を購入するために、審査に通過するためのポイントを知っておきましょう。

信用情報を事前に調べる

自動車ローンの審査では、信用情報を確認します。信用情報機関に金融事故の情報が残っていれば、審査には通りません。なお、事故情報は一度登録されたら永久に残るわけではなく、5〜10年で削除されます。


信用情報機関に登録されている信用情報は、本人からの開示請求が可能です。過去に延滞や債務整理の経験がある方は、信用情報機関で自分の信用情報を確認してから申し込むのがおすすめです。


過去に金融事故がない場合でも、ローンを複数利用している場合には審査に通りにくくなります。信用情報を確認し、完済できるローンは完済してしまうのも1つの方法です。

転職活動を控える

ローンの審査には、勤続年数が影響します。勤務中の会社での勤続年数が短ければ、審査に通りにくくなってしまいます。自動車ローンの審査時期が、転職直後にならないように注意しましょう。


自動車ローンの利用を考えているなら、少なくともローン契約の手続きが終わるまでは、転職活動は控えたほうが無難です。

借入額を減らす or 頭金の用意

ローンの借入額が大きくなるほど、審査には通りにくくなります。審査に自信がない場合には、できるだけ借入額を減らすのが効果的です。購入する車を選ぶときにも、借入額を意識しながら選ぶようにしましょう。


まとまった金額を用意できるようなら、頭金として支払うことで、借入額を減らせます。頭金が多いほど、審査では有利になります。家族に借りるなどして頭金を多めに用意できないかを考えてみましょう。

もし審査に落ちた場合は?

自動車ローンの審査に落ちた場合、そのままでは車を購入する資金が用意できないでしょう。自動車ローンの審査に落ちた場合でも、車を購入する方法がないかを考えてみます。

他のローンに申し込む

1つの会社の自動車ローンに落ちても、他の会社の自動車ローンに申し込むことはできます。あらためて審査難易度の低い自動車ローンに申し込むのも1つの方法です。例えば、銀行のマイカーローンの審査に落ちた場合でも、ディーラーや販売店のローンなら通る可能性があるでしょう。

車種やグレードの変更

車の購入代金を下げれば、借入額を小さくできるため、審査に通りやすくなります。購入する車の車種やグレードの変更も検討してみましょう。車を変更して再度ローンを申し込めば、審査に通る可能性も出てきます。

まとめ

車が欲しい場合、一括払いできるお金がなくても、自動車ローンを利用すれば購入が可能です。自動車ローンは借入先によって種類が分かれます。自動車ローンの種類によって、金利などの条件や審査の通りやすさも変わってきます。自動車ローンを利用して車を購入するなら、どこから借入するかを考え、審査対策もしておきましょう。


自動車購入時には、自動車保険(共済)についても考えておかなければなりません。車を運転するにあたって、事故のリスクに備えることは必須です。自動車保険(共済)で適切な保障を用意し、安心のカーライフを満喫しましょう。


参考:
カルモマガジン
https://car-mo.jp/mag/category/tips/buy/loan/screening/standard/

お車の事故による賠償やご自身とご家族のケガ、修理に備える

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