【秋の全国交通安全運動】交通事故を起こさない・遭わないために|意外と知らない交通事故のリアル

【秋の全国交通安全運動】交通事故を起こさない・遭わないために|意外と知らない交通事故のリアル

令和6年9月21日(土)〜30日(月)にかけて、「令和6年 秋の全国交通安全運動」が実施されます。この運動の目的は、交通ルールの遵守や正しい交通マナーの実践、交通事故防止の徹底です。


今回は、この運動にちなみ、交通事故を起こさない・遭わないために注意すべきことをご紹介していきます。


交通事故で1日あたり約7人が亡くなっています

警察庁資料「令和5年における交通事故の発生状況等について」によると、令和5年の交通事故死者数は2,678人で、1日あたり約7人が亡くなっている計算になります。


また、令和5年中の交通事故死者数を年代別に見ると、40代以下はどの年代も10%未満なのに対し、50代は12.4%、60代は14.0%、70代以上は47.8%と徐々に高くなり、70代以上は割合が非常に高くなっています。

2023年:年代別交通事故死亡者数 ※「交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について|警察庁交通局」を加工して作成

交通事故を起こさないためには

交通事故には起きやすい瞬間やシーンがあります。どんなシーンで交通事故が発生しやすいのか知ることで、運転時により注意を払えるようになります。


ここではまず、交通事故が発生しやすい3つのシーンを解説します。

事故を起こしやすいシーントップ3

第3位:右・左折時の衝突

右・左折した車両と直進してきた車両が衝突する事故が多く、令和5年の交通事故発生件数のうち、約13%を占めています。


「急いで右折しようとして直進車との距離感を適切に把握できていなかった」、「曲がるときに巻きこみ確認をしていなかった」など、確認不足が原因となることが多く、注意する必要があります。


第2位:出会い頭衝突

これは、異なる方向から進行してきた車両同士が交差した際に衝突する事故で、令和5年の交通事故発生件数の約25%を占めています。特に見通しの悪い交差点で発生しやすいことが特徴です。


建物が密集している市街地では、交差点通過時に左右から侵入してきた車や人などに気付かず、事故を起こしてしまうケースがあります。また、街灯がなく暗い場所や信号機が無い場所なども、見落としや判断ミスが起こる原因となります。


第1位:追突

「追突」は、前方車両の後部に衝突する交通事故を指します。令和5年の交通事故発生件数を見ると、追突による事故が約30%を占めており、最も注意しなければいけないといえるでしょう。


運転中、「周囲の景色を見て気を取られてしまった」、「運転以外のことに意識が向いてしまい、なんとなくで運転してしまった」、「渋滞にイライラして、ほかの車や信号に意識が向かなくなった」などの経験はないでしょうか?こうした、運転への集中力が低下したタイミングが特に危険であるとされています。

意外と知られていないこんなことにも注意

他にも、運転時に特に気をつけるべきシーンがあります。それは、運転手から見て「右から左」に道路を横断する歩行者は視認性が悪く、事故を起こしやすいということです。

運転手から見て「右から左」に道路を横断する歩行者

財団法人 交通事故総合分析センターの「交通事故分析レポート」によると、直進中の車両と高齢歩行者の事故のうち、「右から左」へ横断中の歩行者との事故が全体の約72%、「左から右」へ横断中の歩行者が約28%となっています。


右ハンドル車の運転手は、左側の歩行者は比較的見つけやすい一方、右側の歩行者は視界に入りづらいことがあります。これは、車の構造上の死角となる部分があることや、道幅の広い道路ではライトが届きにくいなどの要因があげられます。


周囲の安全確認はもちろん、ライトを早めに点灯させて歩行者に横断が危険であることを察知してもらうなど、事故を起こさないための工夫が必要です。

交通事故に遭わないためには

ここからは、歩行時に交通事故に遭わないための情報をお伝えしていきます。

死亡原因のケース

内閣府が公表している「令和6年版 交通安全白書(道路交通事故の動向)」によると、歩行時の交通事故で死亡した方は、過半数が「法令違反あり」という状況でした。


そのうち、高齢者の法令違反では「横断違反」が約33%、高齢者以外では「酩酊(めいてい)状態」で約27%という結果で、歩行者の交通死亡事故は、歩行者側の違反や注意不足によって起きているケースも多いと考えられます。


とりわけ「横断違反」は正しい交通ルールを知らなければ、誰でも事故に遭う可能性がある危険な行為です。そこで、通学・通勤時や夜間の歩行時に気をつけたい「横断違反」について、確認しましょう。

歩行時に注意すべきこと

まずは先述した「横断違反」についてです。

「横断違反」とは横断歩道以外の場所を横断することを指します。「横断禁止」の場所を示す標識もあり、これは主に複数の車両通行帯(車線)がある道路や交通量の多い道路に設けられています。

横断禁止の道路標識

引用:道路標識一覧|国土交通省


横断禁止場所は、道路交通法第13条第2項で規定されているため、違反すると2万円以下の罰金または科料の罰則を受けることがあります。

仮に罰則を受けなかったとしても、横断禁止場所での横断は危険な行為であり、交通事故につながりかねません。


なお、横断禁止の標識がない場合でも交通量の多い道路を横断しようとすると事故発生の要因となります。特に、車道に対して斜めに横断する行為(斜め横断)は道路交通法でも禁止されており、とても危険な行為です。


その他にも、歩きながらスマートフォンを利用する、イヤホン等で音楽を聴きながら歩行することも交通事故に遭う危険が高まるため、注意するようにしましょう。


さらに、歩行時は時間帯にも気をつけるべきです。

特に日が暮れる時間帯は、周囲の視界が徐々に悪くなり、自動車や歩行者などの発見がお互いに遅れたり、距離や速度が分かりにくくなったりするため、より交通ルールを意識して行動することが大切です。

意外と知られていないこんなことにも注意

交通事故の原因として意外と知られていないことには、道路上の歩行者などが一時的に見えなくなる「蒸発現象(グレア現象)」があげられます。これは自分が運転する車と対向車のライトが重なることで、道路を横断する歩行者や自転車などが見えなくなる現象です。


夜間は白や黄色などの明るい色の衣類や反射材を身につけていると、運転手から見えやすいとされていますが、蒸発現象が発生すると突然見えなくなってしまう場合があります。また、日中でも雨の日など視界が悪いときは特に発生しやすいため注意が必要です。


歩行者は双方向から車が近づいてくる際の車道や、ライトを点けて停止している車の前は横断しないようにすることで、身の安全を守りましょう。

交通事故には普段から備えておこう!

交通事故は運転手、歩行者を問わず誰にでも起こりうる身近な出来事です。

万が一事故を起こしてしまった・遭ってしまったというとき、「相手方をケガさせてしまった」「自分がケガをして治療が必要になった」「車が大破して修理費用が必要になった」というように、経済的にも大きな負担が発生します。


その際は、JA共済の自動車共済「クルマスター」のように幅広い保障がある共済(保険)へ加入しておくと安心です。事故を起こさない・遭わないために交通安全を心がけることはもちろん、共済(保険)に加入するなど普段から備えてみてはいかがでしょうか。


参考・引用元:
警察庁「令和5年における交通事故の発生状況等について」
https://www.npa.go.jp/news/release/2024/20240307jiko.html

警察庁交通局「交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&stat_infid=000040145511

財団法人 交通事故総合分析センター「交通事故分析レポート」
https://www.itarda.or.jp/contents/149/info118.pdf

内閣府「令和6年版 交通安全白書(道路交通事故の動向)」
https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/r06kou_haku/pdf/zenbun/1-1-1.pdf

国土交通省「道路標識一覧」
https://www.mlit.go.jp/road/sign/sign/douro/ichiran.pdf

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