「国民年金基金」に加入する人、しない人 その差ってなんですか?

“老後”に関するねだんのこと

2017.01.20

「老後は年金だけで生活できるの?」「仕事を辞めた後の生活費が不安……」など「老後の生活資金」に対する不安をもつ方は少なくないはず。そんな方のために、国民年金に上乗せして給付される「国民年金基金」があるのをご存じでしょうか。自営業の方が加入できる、この年金制度について、加入のメリットとデメリットをご紹介します。

そもそも「国民年金基金」って?

国民年金基金とは、自営業やフリーランスで働いている人がより豊かな老後を過ごせるように、国民年金に上乗せして年金を受け取るための公的な年金制度のことです。


そもそも、日本の年金制度では、国民年金は会社員、自営業にかかわらず、すべての人が加入することになっています。会社員の場合は、それに加えて厚生年金や厚生年金基金に加入することによって、より多くの年金を受給することができます。厚生年金と厚生年金基金は、名前も似ていることから、同じ制度だと思われる方も少なくありません。しかし、前者は国が運営する「公的年金」であるのに対し、後者は企業が運営する「企業年金」とは別物で、会社が国民年金基金に加入していれば、従業員も自動的に加入することになり、老後は国からの年金に上乗せされた年金給付が行われます。


一方、自営業などの第1号被保険者の場合は国民年金のみの加入であるため、厚生年金加入者に比べて将来受け取る年金額に大きな差が生じてしまいます。この差を埋めるため平成3年4月に創設されたのが、国民年金基金です。


国民年金基金には、住んでいる都道府県ごとに加入する「地域型」と税理士・公認会計士・左官業などの該当職業ごとに加入する「職能型」の2つの形態が設けられていますが、それぞれの基金が行う事業内容は同じ。なお、加入する場合はいずれか一つの基金にしか加入できないので、加入する人が選択することになります。

国民年金基金に加入するメリットって?

では、国民年金基金に加入した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。


●もらえる年金額が増える

平成27年家計調査(総務省統計局)によると、高齢者夫婦(夫65際以上、妻60歳以上)の世帯の支出は月額約27.6万円。これに、65歳からの男性の平均余命である19年間を単純計算すると、老後には約6,300万円の生活費が必要となります。一方、19年間で支給される国民年金は夫婦で満額約3,000万円。つまり、国民年金にしか加入していない場合、生活費の約半分しか賄うことができません。国民年金基金に加入すれば、もらえる年金額が増加します。


●税制面での優遇が受けられる

公的年金制度である国民年金基金の場合には、掛金を支払う時及び年金を受ける時の両方で税制面での優遇を受けることができます。国民年金基金の掛金は、全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減されます。


●自分にあった給付パターンを選べる

終身年金だけの国民年金とは違い、国民年金基金は7種類の受け取り方があります。

終身年金A型…65歳支給開始(15年保証付)

終身年金B型…65歳支給開始(保証期間なし)

確定年金I型…65歳~80歳支給(15年保証付)

確定年金Ⅱ型…65歳~75歳支給(10年保証付)

確定年金Ⅲ型…60歳~75歳支給(15年保証付)

確定年金Ⅳ型…60歳~70歳支給(10年保証付)

確定年金Ⅴ型…60歳~65歳支給(5年保証付)


仕事を辞めてから受給するのか、できるだけ長い期間受給するのかなど、自分の老後のライフプランに合わせた受け取り方ができるのも特徴です。

国民年金基金に加入するデメリットって?

国民年金基金に加入することは良いことばかりではありません。ここでは、2つのデメリットをご紹介します。


●物価スライド制に対応していない

国民年金基金の最大のデメリットが「物価スライド制」に対応していないという点です。物価スライド制とは、物価の変動に応じて支給額を変えること。国民年金基金では、掛け金も受け取る年金額もあらかじめ決まっています。そのため、年金をもらうまでの間に物価が大きく上昇してしまった場合には、実質的に受け取れる年金額は下がってしまうことに。


●途中で脱退(解約)できない

国民年金基金は任意加入ではありますが、いったん加入すると途中脱退をすることは基本的にできません。ただし、会社員になるなど、国民年金の第1号被保険者でなくなった場合は、国民年金基金への加入資格を失います。この場合、脱退するまでに支払った掛け金は将来年金として給付されます。


国民年金基金の仕組みやメリット・デメリットについてご紹介しました。自営業やフリーランスの方で、国民年金基金に加入していないという方も、これを機に国民年金基金が自分の将来設計に合うかどうか、検討してみるのはいかがでしょうか。ただし、その際はデメリットについてもきちんと考慮することをお忘れなく。


参考 :
国民年金基金HP
http://www.npfa.or.jp/system/
企業年金連合会
https://www.pfa.or.jp/qa/kosei/index.html

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