新車の購入に必要な書類一覧と入手時の注意点
“家と車”に関するねだんのこと
2023.09.29
初めての新車購入は、自動車販売店に出向いて試乗してみるなど、楽しい経験ができるイベントの1つです。実は新車を購入する際には、複数の書類提出が必要になることをご存じでしょうか。
特に新車の場合は、人生において住宅の次に大きな資金が必要となる買物だといわれています。車選びにじっくり時間をかけるのがベストですが、好みにピッタリな車に出会えた場合などは、すぐにでも手に入れたくなるものです。どのようなケースでも、契約をスムーズに進めるために、必要書類をできるだけ早めに準備しておくことをおすすめします。
今回は、新車を購入する際に必要となる書類について、具体的にどのようなタイミングで必要となるのか、必要な書類の種類や入手方法、注意点などについて解説していきます。新車を購入する際の基本的な流れや手続きについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
本内容は、令和5年7月の制度等に基づき、記載しています。
本記事に記載の内容・条件は保険会社によって異なる場合がございます。詳しくは保険・共済各社・各団体へお問い合わせください。
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新車の購入で書類が必要になるタイミング
まずは新車を購入する場合の流れを大まかに把握しておきましょう。新車の購入では、基本的に次のようなステップを踏むことになります。
新車の購入でさまざまな書類が必要となるのは、上記の「購入契約」のタイミングになります。
なかにはディーラー側で準備してくれる書類もありますが、それ以外は購入者側で準備しておく必要があります。実際に購入契約をする時期をおおよそ決めておき、その日程を目安に書類を準備していくとよいでしょう。
新車の購入に必要な書類
新車の場合、お住まいのエリアを管轄している陸運局などにて「自動車の新規登録」をおこなう必要があります。普通車と軽自動車とでは、必要となる書類が少し異なります。
新車の登録手続きについては、実際は自動車販売店が代行してくれることがほとんどですので、購入者は必要書類を準備しておくだけで大丈夫でしょう。
【新車の購入時に必要な書類】
必要書類 | 普通車 | 軽自動車 | 入手できる場所 |
---|---|---|---|
住民票 | – | 〇 | 市区町村の役所 |
印鑑証明書 | 〇 | – | 市区町村の役所 |
実印 | 〇 | – | – |
認印 | – | 〇 | – |
自動車検査証 | 〇 | 〇 | – |
自賠責保険証 | 〇 | 〇 | 自動車販売店 |
委任状 | 〇 | 〇 | 自動車販売店 |
車庫証明書 | 〇 | △ | 警察署 |
それでは、1つずつ詳しく解説していきます。
住民票
軽自動車を新車で購入する場合に必要となる書類です。こちらは軽自動車検査協会での新規登録の手続きをする際に、本人確認書類として使われます。
住民票の写しは、お住まいの市区町村役場で有料にて入手可能です。発行されてから3ヵ月以内の住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの)を準備しておきましょう。
印鑑証明書
普通車を新車で購入する場合に必要となる書類です。陸運局で普通車を「資産」として新規登録する際に、登録者の本人確認書類として使われます。
印鑑証明書も、お住まいの市区町村役場で有料にて入手可能です。発行されてから3ヵ月以内のものを準備しておきましょう。
実印
普通車を購入する場合、契約の際には印鑑証明書に登録されている実印が必要となります。実印として登録できるのは「8mm角~25mm角」に収まるサイズの印鑑など、規定があります。実印登録をしていない場合は、お住まいの市区町村役場にて印鑑登録をするところから始めましょう。
軽自動車の場合は、認印(シャチハタ不可)のみで大丈夫です。
自動車検査証
自動車が保安基準の検査に合格していることを証明する書類です。新車への買換えで下取りに出す車がある場合は、その車両の自動車検査証(車検証)が必要になりますので、新車の契約時には忘れずに持参しましょう。
自賠責保険証
自賠責保険(共済)は、車の所有者が必ず加入しなければならない強制保険(共済)です。陸運局や軽自動車検査協会での新規登録の際には、自賠責保険証の提示が必要になります。
新車の自賠責保険(共済)については、販売店が保険の代理店を兼ねていることも多いため、契約の際に一緒に加入手続きをすることが可能です。そのため、購入者が事前に準備しておくものは特にありません。
委任状
お住まいのエリアを管轄している陸運局などでおこなう「自動車の新規登録」を販売店に代行してもらうために準備する書類です。書類は販売店にありますので、実印(軽自動車の場合は認印)を準備しておきましょう。
車庫証明書
普通車を購入する際に必要となる書類で、正式には「自動車保管場所届出書」という名称になります。車庫証明書は車の保管場所があることを証明するための書類で、陸運局への新規登録の際に必要です。交付から3ヵ月以内のものを準備しましょう。
車庫証明書はお住まいのエリアの警察署で申請できます。販売店に代行してもらうのが一般的ですが、経費節約のために購入者自身がおこなうことも可能です。
販売店に代行してもらう場合は、書類の準備は不要です。自分で申請する場合は、基本的に次の4つの書類を準備しましょう。すべて警視庁の公式Webサイトでダウンロードが可能です。
- 自動車保管場所証明申請書
- 保管場所標章交付申請書
- 保管場所の所在図、配置図
- 保管場所の使用権原を疎明する書類(自己所有地と貸し駐車場では、書類が異なる)
お住まいのエリアの警察署の交通課「車庫証明窓口」へ書類を提出後、1週間以内に交付されます。申請時に2,100円、交付時に500円の手数料がかかりますので、準備をしておきましょう。
軽自動車を購入する場合は、軽自動車検査協会への車庫証明書の提出は不要です。ただし、大きな都市の場合には、管轄の警察署へ車庫証明書の提出が必要となることがあります。地域によって届出が必要な地域が限定されていますので、警察署の公式Webサイトでご確認ください。
新車購入の基本的な手続き
こちらでは、新車を購入する際に必要となる手続きを、1つずつ詳しくご紹介していきます。全体の流れやすべきことを押さえておくことで、新車の購入が初めてでも、自分のペースを守りつつスムーズに契約を進めていくことができます。
予算や用途などから車を選ぶ
車を購入する際にまず決めておきたいのが予算です。あれもこれもとオプションを付けていくと、金額が跳ね上がり驚くこともあります。購入後にかかる保険(共済)や税金、ガソリン代や駐車場代などのランニングコストも念頭に置き、車の購入費に充てることができる予算を立てておきましょう。
車種を選ぶポイントは「予算+用途」です。「毎日の通勤に使いたい」「家族での遠出が多い」といった場合には燃費のよい車種を、「近所への買物がメイン」の場合には軽自動車など目的を考えると、車種を絞り込みやすくなります。
販売店への問い合わせ
自動車販売店で、予算や用途に合う車を探してみましょう。最近ではWebサイトで簡単な見積もりや試乗予約ができることが多いため、気になる車が見つかったら早速自動車販売店に問い合わせをしてみてください。
現物を確認する
試乗予約をした日に自動車販売店を訪問し、実際の車の様子を確認します。車内の広さやボディカラー、乗り心地などは、画面やカタログでは把握しにくいものですので、ぜひ現物を確認するようにしましょう。ここで、おおよその見積もりを出してもらいます。
もし現物が予想と違った場合には、似たグレードの他の候補車も見に行ってみることをおすすめします。そこでも見積もりを出してもらっておくと、比較検討や価格交渉がしやすくなります。
購入契約・代金支払い
価格交渉を経て見積もりに納得できたら、購入契約へ進みます。契約書類のほとんどはディーラーが準備してくれますが、トラブルを避けるためにも、自分でも契約内容をしっかりと読み込んでおくことが大切です。また、自分で準備すべき書類は早めに取得できるように計画しておきましょう。
新車を購入する際の支払方法には、現金一括払いの他、クレジットカード払い、カーローンといった複数の方法が用意されています。経費節約のためには現金一括がベストですが、クレジットカード払いはポイントやマイルが貯まったり、カーローンは値引き交渉に応じてくれやすかったりするなどのメリットがあります。自分に合った支払方法を選んでください。
納車
代金の支払いが完了したら、いよいよ納車です。納車のスケジュールは車種によって変わります。一般的に新車の場合は約1~2ヵ月ほどで納車となりますが、人気の車種の場合は納車まで半年以上かかることもあります。購入車種の選定にあたって納車スケジュールについても聞いておくとよいでしょう。
必要書類を入手する際の注意点
住民票や印鑑証明書、車庫証明書など、新車購入での契約の際に自分で準備する必要のある書類は、いずれも公共の施設での発行となります。開いているのは平日のみであること、車庫証明書については発行まで約1週間かかることを心に留めておきましょう。契約時には必要書類がすでに手元にあるのが理想ですので、取得までの計画を立てておくことをおすすめします。
まとめ
新車を購入する場合、契約時にさまざまな書類が必要になりますが、そのほとんどは自動車販売店が準備してくれます。自分で準備しなければならない書類については平日に申請・交付となるものばかりですので、計画的に進めていきましょう。
車の運転では、自分の過失ではなくても事故が発生する可能性があります。自賠責保険(共済)だけで安心せず、任意の自動車保険(共済)にも加入しておくことをおすすめします。万が一に備えたうえで、新車生活を楽しみましょう。
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