万が一、新型ウイルスにかかったら。治療の流れを調べてみた
“病気”に関するねだんのこと
2021.02.01
突如現れ、世界を恐怖に陥れた新型コロナウイルス。早急な研究が進められているもののまだ知らないことも多いウイルスだけに、感染しないよう努めたいところです。また、新型コロナウイルスに限らず、今後新しいウイルスに罹患することもありえます。
新型ウイルスにかかった場合、どのように検査を受け治療を開始すれば良いのか、新型コロナウイルスを例に解説します。
新型ウイルスにかかったときの治療法
新型ウイルスにかかったらどんな治療を受けることになるのでしょうか。新型コロナウイルスを例に、その症状と治療法について見てみましょう。
■新型コロナウイルスの症状
厚生労働省によると、自覚症状がある場合の新型コロナウイルスの初期症状は、発熱、咳、のどの痛み、鼻水、鼻詰まり、頭痛、だるさなどのかぜ症状や、匂いを感じないなどの嗅覚・味覚障害から始まるとされています。また、10%未満ではありますが、まれに下痢や嘔吐などの消化器症状がある場合もあります。
コロナウイルスに感染したら、80%が発症から1週間程度で軽症のまま治癒するとされていますが、残りの20%は呼吸困難や咳・痰などの肺炎症状となり入院が必要に。そのうちの5%が重症化し、人工呼吸器や集中治療室での治療が必要になっています。
■新型コロナウイルスの治療法
新型ウイルスにかかると、一般的な病気とは検査の流れや治療方法が異なる場合があります。
例えば、新型コロナウイルスが疑われる症状が出た場合は、病原体診断の検査を受けます。検査までの流れは次の通り。
- 帰国者・接触者相談センター、または地域の診療所に電話し、症状を伝える
- 電話相談で指示を仰いだ上で、指定の新型コロナ外来(帰国者・接触者外来)や診療所を受診する
- 医師が必要と認めた場合、PCRなどの検査を行う
病院の待合室には重症化しやすいお年寄りや妊婦の方がいる可能性もあります。また、時間帯によっては多くの人が受診の順番待ちをしていて密になっている場合も。病院内での感染拡大を防ぐために、感染が疑われる場合は直接病院へ行かず、受診可能かを必ず電話で確認してから行くようにしましょう。
検査の結果、コロナウイルスへの感染が確認されたら入院の手続きを行います。病床に空きがある場合は軽症者も入院措置となりますが、地域の感染者数が増加しており重症者や重症化する可能性が高い方(高齢者や妊婦、基礎疾患がある方、免疫抑制状態である方など)を優先する体制へ移行しなければならない際は、軽症者は自宅療養もしくは宿泊施設での療養となります。
なお、治療薬のない現時点では、熱を下げる・酸素を投与するなどの対処療法となります。(2020年9月10日時点)
新型ウイルスにかかったら保険(共済)は適用される?
新型ウイルスにかかった場合の治療費も気になるという人も少なくないでしょう。
例えば、新型コロナウイルスの場合は2020年9月現在、指定感染症に認定されています。 指定感染症に指定されている間は治療費や入院費は公費負担となり、地域によって所得による負担差(東京都民の世帯員かつ市町村民税所得割が56万4000円を超える人は月額上限2万円負担など)はあるものの、私たちに過度な負担がかかることはありません。
また、医師の診断で感染疑いになった場合や濃厚接触者となってしまうなどして保健所からPCR検査を受けるよう指示があった場合の検査費、陽性となりホテル待機となった場合の宿泊費や食費も無料となっています(2020年9月23日時点)。ただし指定解除になった際には扱いが変わります。
また、今後新たなウイルスが発生した場合、今回の新型コロナウイルスと同じ扱いになるとは限りません。国が指定感染症に認定するかどうかによって医療費の負担が異なってくるので、その点は確認する必要があります。
さらに、ウイルスに感染して働けなくなってしまう期間が一定日数でてしまうことも念頭に置いておかなくてはなりません。
新型コロナウイルスの場合は、厚生労働省が定める退院に関する基準は「発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快から72時間経過した場合」と、発症日に入院した場合は最低でも10日間。その期間働けなくなることを考えると、少し不安に感じてしまいますよね。
新型コロナウイルスにかかってしまった場合は、他の病気と同様、保険(共済)の適応が可能です。公費負担でお金がかからなかったとしても保険適応され保険金がおりる場合も多いため、働けなくなってしまった期間のお金として受け取っておくのも良いかもしれません。入院給付型や一時金型など、各種保険(共済)団体がさまざまな保障を提案しているので、今後新たなウイルスにも備えて加入保険を見直すと共に自分に合っている保険(共済)に加入しておくことで、万が一の際にも安心できそうです。
とはいえ、未然にウイルス感染を防げるならそれに越したことはありません。予防を徹底しつつ、万が一の際も安心して生活できるように備えておくとよいでしょう。