食育にまつわる資格とは?資格の種類と取得方法まとめ
“その他”に関するねだんのこと
2018.02.20
厚生労働省・文部科学省・農林水産省の各省が連携して推進されている「食育」。今ではすっかり多くの方に認識される言葉となりました。人々の生活と切っても切り離せない密接な関係にある「食」に関する知識を学べば、幅広い分野でその知識を活かすことができるでしょう。特に、食育に関する資格は、初心者向けのものから仕事に活かせるレベルのものまでさまざま。あなたにぴったりな資格もあるかもしれません。今回は、食育にまつわる資格のいくつかをご紹介します。
食育って何?
そもそも食育とは、どのように定義付けられているのでしょうか。
農林水産省のホームページには、“食育は、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり、さまざまな経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現できる人間を育てること”(引用:http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/)と記載されています。
つまり、食育で重要とされているのは、食に関する知識と食を選ぶ能力を身に付け、それによって健全な食生活を実現するという、人々の食生活に関する意識だということが分かりますね。
食育が全国的に推進されている背景には、現代の人々の健康を取り巻く問題が深刻化していることが挙げられます。食生活の乱れや栄養の偏り、肥満や痩身傾向といった健康問題は、もはや個人の問題ではなく、日本全体の問題としてとらえられているため、食育に注目が集まっているというわけなのです。
食育にまつわる3つの資格
栄養学や食文化など、総合的な観点から「食」を学ぶ食育。自分の食生活を見直すことができるだけでなく、家族の食生活や健康維持のためにもぜひ学んでおきたいですね。せっかく学ぶのであれば、体系的に食育を学ぶことができる資格の勉強をするのもひとつの手。主な食育の資格についてご紹介します。
食育アドバイザー
食育アドバイザーとは、一般財団法人日本能力開発推進協会が認定している民間の資格です。
食育の基礎知識だけでなく、食品の安全性についての基礎知識など家庭内ですぐに実践できる知識を学ぶことができます。資格の取得のためには、同協会指定の認定教育機関等が行う教育訓練を全カリキュラム修了する必要がありますが、試験の受験も含めてすべて在宅で行うことができるため、忙しい方にもおすすめです。
食育メニュープランナー
食育メニュープランナーは、特定非営利法人「みんなの食育」が認定する民間の資格です。
この資格で学べるメニューは、一汁三菜を基本として季節や年代に合わせたバランスの良い献立。地域の食文化や季節ごとの食事の楽しみ方、毎日の食事の積み重ねの大切さを学ぶことで、「食の意識、食事の知識、食育の認識」を理解し、的確なメニューの提案を学ぶことができます。検定試験はなく、指定の講座を修了することで取得が可能です。
食育インストラクター プライマリー
食育インストラクターは、食育基本法の成立にも関わった食育の第一人者である服部幸應さんが監修、NPO日本食育インストラクター協会が認定する民間の資格です。
やはり特徴は、多くのメディアにも出ている服部幸應さんが監修している資格という点。安全な食材の選び方や食事マナーなど、幅広く基本的な食育に関する知識を学ぶことができます。資格の取得のためには、指定の講座を修了後、資格認定の申請が必要です。初心者向けのプライマリー資格の取得後は、より上級の資格である4級~1級取得を目指すのもいいでしょう。
食育を仕事にしたいなら取得すべき3つの資格
家庭内で活かすだけでなく、もっと本格的に食育を学びたい、食育の資格を仕事に活かしてみたいという方におすすめの資格を紹介します。
食育指導士
食育指導士とは、NPO法人日本食育協会が認定する民間の資格です。
食育指導士は、「食と健康」に関する正しい知識を持ち、食育を通して幅広い世代に「食の重要性」を啓蒙できる人材として認められます。上級食育指導士になると、地域での食育実践活動のリーダーとしての人材として認められることになるので、今後食育を仕事にしていきたいという方にはぴったりな資格でしょう。食育指導士・上級食育指導士ともに、取得には指定講習の受講および認定試験の合格が必要です。
他の資格とは異なり、資格の更新があることには注意が必要。食育指導士は2年、上級食育指導士は3年で資格の更新があるため、常に向上心を持って学習を続けることが重要です。
フードコーディネーター
フードコーディネーターは、NPO法人日本フードコーディネーター協会が認定する民間の資格です。
フードコーディネーターという職業には、聞き覚えがある方も多いのではないでしょうか。「食の専門家」であるフードコーディネーターの資格は、「食」に関する幅広い知識を学べる3級から始まり、2級でプロのアシスタントレベル、さらに1級資格を取得することができれば、フード業界でプロとして活動できるレベルの「マーケティング知識」「プロデュース力」「マネジメント力」などを身につけることができます。資格の取得には、各級それぞれ年1回ずつ行われる認定試験に合格する必要がありますが、本気でフード業界で働きたいという方にはぜひおすすめです。
介護食アドバイザー
介護食アドバイザーは、一般財団法人日本能力開発推進協会が認定する民間の資格です。
介護食のスペシャリストとして「高齢者心理」「栄養学」「介護食に関する基礎知識」などを身につけることができます。福祉・介護の現場で働きたい人であればぜひ取得したい資格です。指定の講座の修了後、認定試験に合格することで資格を取得することができます。
今回紹介したもの以外にも食育にまつわる資格は、数多くあります。在宅学習で取得することができる資格もありますので、まずは興味がある資格を調べるところから始めてみてはいかがでしょうか。