車が水没したら走行できる? 対処法や保険適用の有無を調べてみた

“家と車”に関するねだんのこと

2020.10.26

昨今猛威を振るう豪雨や台風。その被害は人だけでなく家や車にまで及びます。令和元年、伊豆半島から上陸し関東を直撃し、福島と宮城に甚大な被害をもたらした台風19号(令和元年東日本台風)では、水害などの被害を受けた被災車両は推測値で約10万台となりました(株式会社タウ調べ)。


もし自分の所有する車が水害に遭ってしまったら、一体どうすれば良いのでしょうか。車が水没した際の処置法や、やってはいけないこと。万が一車内に閉じ込められてしまった場合の対処法を解説します。

車のみが水没したときの4つの対処法

ゲリラ豪雨や長雨、巨大台風が起きたとき。無事避難を終え自宅に戻ると、自家用車が水没していた……。こんなときは、次の手順で対処しましょう。


1. 絶対禁止! 水没車のエンジンをかけない


自家用車が水没している姿を目の当たりにしたら。動くかどうか確認し、できることなら早急に水没エリアから引き揚げたくなるところですが、エンジンをかけて自分で動かすのは大変危険な行為です。


水害にあった車の中やボンネット内部には、水と共に大量の土砂が流れ込んでいます。エンジンをかけることで故障の程度を悪化させるだけでなく、場合によっては出火するケースも。通行の妨げになっていてどうしても移動させなければいけない場合は、必ずエンジンを切った状態で、安全を確認した上で行いましょう。


また、高電圧バッテリーを搭載している電気自動車やハイブリッドカーは、水害状況によっては漏電している場合もあります。車に触っただけで感電する可能性もあるため、近づくことも危険なのです。


2. なるべく早くJAFや自動車保険(共済)付帯のロードサービスに連絡する


水没を確認したら、至急ロードサービスに連絡を入れ、レッカー車を手配してもらいましょう。時間が経てば経つほど車の劣化につながり、被害も大きくなります。JAF会員であればJAFへ、自動車保険(共済)に加入している場合は、加入保険(共済)付帯のロードサービスへ連絡を入れます。


保険(共済)の場合、加入保険(共済)によりますが、ロードサービスを自動付帯としていることが一般的。費用はかからないケースが多く、JAF会員の場合も無料です。


いずれも非加入の場合、JAFだと通常道路で昼間にレッカーしてもらう場合13,130円+1kmにつき730円の牽引料で車両を運んでもらえます。


3. 修理もしくは廃車を判断する


レッカー車で最寄りの修理工場へ運んでもらったら、点検、検査を受け、修理可能かどうか、修理する場合はいくらくらいで行えるのかを確認します。


また、被害の程度によっては廃車にせず中古車として中古車販売会社に買い取ってもらえる場合もあります。かかる修理費用が高すぎて買い替えた方がよさそうな場合、下取りに出してみるのもいいかもしれません。

走行中に車が水没。車内に閉じ込められたらどうする?

走行中、洪水に巻き込まれたり冠水した道路に入ってしまったりして、車内に閉じ込められてしまったらどうすれば良いのでしょうか。


JAFの行った水深別のドア開けテストによると、冠水した道路に車両が進入した場合、セダンは水深60cmから、ミニバンは90cmから車内への浸水が始まり、後輪が浮き始めます。この後輪が浮いた状態だと、水圧の影響によりドアを開けることができなくなるのです。


逆に、水没している場合でも四輪が地面に接地している場合は、水深120cmまでであれば通常の5倍の力を要するものの、なんとかドアを開けることができます。冠水してしまった場合は四輪を接地させるか、もしくは水圧の影響を受けていない後席のドアから脱出を試みましょう。


また、別の実験では水没時に車内からガラスを割る実験も。車内にあるヘッドレスト、小銭を入れたビニール袋、スマートフォン、ビニール傘(先はプラスチック製)、車のキーで試したところいずれも割ることは不可能。唯一叩き割ることができたのは、脱出用ハンマーでした。


そうならないようにするためにも、大雨の際の移動は避け、安全を確認できるまで別の場所に退避する、河川や海沿い・低い場所の走行を避ける、冠水した道路には入らず迂回するなどの対策が重要です。また、もしもの場合に備えて、脱出用ハンマーを車内に置いておくと安心できそうです。

車両保険(共済)は適用されるのか

どれだけ対策していても、被害を受けてしまうのが水害の恐ろしいところです。万が一被害を受けてしまった場合、車両保険(共済)は適用されるのでしょうか。


一般的に、台風や大雨による水害の場合、車両保険に入っていれば適用範囲内です。また、地震の場合は免責事項に記載があるので、補償の対象になるか確認する必要があります。(特約加入により補償対象となる場合もあります。)


また、保険(共済)によってはロードサービスが特約となっているケースも。付帯しておらずレッカー代が自己負担になってしまった……などのケースを回避するためにも、加入している方は念のため見直しをしておくと安心です。保険(共済)に入っていない方も、この機会に検討をしてみてはいかがでしょうか。


参考:
株式会社タウ ニュースリリース
https://www.tau.co.jp/company/news/32692

くるまand
https://carand.jp/procedure/25#JAF-2

くるまのニュース
https://kuruma-news.jp/post/96822

JAF 水深何cmまでドアは開くのか?(JAFユーザーテスト)
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/submerge/door

JAF 水没時、何を使えば窓が割れるのか?(JAFユーザーテスト)
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/submerge/window

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