中古車の購入、諸費用はいくらかかる?新車と比較してみた

“その他”に関するねだんのこと

2018.03.02

中古車情報サイトを見ていると、「車体価格」の他に「支払総額」が表示されています。支払総額は、車両価格に税金や名義変更などにかかる「諸費用」を加えたもので、「乗り出し価格」とも呼ばれるものです。


中古車情報サイトを見ていると、同一車種で同じ100万円のクルマでも、支払総額が100万円だったり125万円だったり、諸費用は大きくことなるもの。今回は諸費用の内訳や、似た条件のクルマでも支払総額が異なる理由を探っていきます。

中古車購入で発生する諸費用にはどんなものがある?

中古車を買うときに必要な諸費用は大きく2つ。「法定費用」と「販売店諸費用」です。では、それぞれを具体的に見ていきましょう。


<法定費用>

クルマを所有するに当たって必要な各種の税金と自賠責保険料をまとめて「法定費用」と呼びます。どれも国や自治体で定められている制度のため、同じ車種であればどの中古車店で購入しても、金額は同じです。


自動車税

自動車の所有者に課せられる税金(都道府県税)で、毎年4月1日から翌年3月末までの1年分を先払いするものですが、年度の途中で中古車を購入した場合は、翌3月末までの分を月割で納税します。税額は乗用車の場合、エンジンの排気量により年額2万7000円~10万1700円まで10段階。軽自動車の場合は「軽自動車税」となり、乗用車の場合、税額は1万800円。なお、軽自動車税に月割制度はなく、年度の途中で購入しても、1年分を納税します。


自動車取得税

取得価格が50万円以上のクルマを購入する場合にかかる都道府県税で、税率は普通車が5%、軽自動車が3%。取得価格とは、文字通り「購入したクルマの価格」ですが、新車の場合は車両本体の90%なのに対し、中古車の場合はそれに経過年数に応じた残価率をかけたものとなります。


例)新車価格200万円で3年経過した普通車の取得税

取得価格:200万円×90%×0.316(残価率)=56万8800円

取得税:56万8800円×5%=2万8440円→1000円未満は切り捨てのため2万8000円


なお、エコカー減税の対象車は、その減税率に応じて自動車取得税が減免される場合があります。


自動車重量税

文字通り車両の重量に応じて課税される税金(国税)で、0.5t刻みで税額が定められています。車検を取るときに、次の車検までの2年分を納付するのが一般的で、2年分の税額は1~1.5tで2万4600円、1.5~2tで3万2800円。軽自動車は一律で6600円です。車検期間が残っている中古車の場合は、すでに納付済みのため、購入時に納税の必要はありません。


自賠責保険料・共済掛金

正式には「自動車損害賠償責任保険」という加入が義務付けられている保険で、「強制保険」とも言われるもの。車検時に次の車検までの2年分(普通車は2万5830円、軽自動車は2万5070円)を支払うのが一般的です。車検期間が残っている中古車では、重量税と同じように購入時の支払いが不要の場合もありますが、中古車業者によっては残期間分を前オーナーに返すため、残期間分を月割で支払う必要がある場合もあります。


消費税

一般の商品を購入するときと同じように、自動車の購入時にも8%の消費税がかかります。最近では車両価格を、消費税を含めた「内税」で表示する場合が多くなりました。


リサイクル料金

クルマには1台につき1枚のリサイクル券がついています。このリサイクル券は、新車時に廃車時のリサイクル料金を先払いする形で発行されるもので、クルマと同時に売買されるもの。中古車を購入する場合は、リサイクル料金を支払って前オーナーからリサイクル券を引き継ぐ形になります。そのクルマを廃車にせず売却する場合、リサイクル料金は戻ってきます。乗用車の場合、概ね1~1万5000円です。


<販売店諸費用>

登録に関わる代行費用を始めとした販売店の手数料や整備費用を総称して「販売店諸費用」と言います。具体的な費用は以下のとおりです。


検査登録代行費用

名義変更や移転登録の手続きを購入者に代わって行う手数料です。2~5万円が一般的。希望ナンバーを申請する場合は、別途2000~1万円をその申請手数料として徴収する業者もあります。


納車整備費用

中古車は、納車前に法令12カ月点検、または24カ月点検と同様の点検・整備を行うのが一般的で、その費用はおおよそ2~5万円。ただし、中古車業者によって「一律4万円」としている場合もあれば、「内容により異なる」場合もあります。


納車費用

こちらは整備ではなく、自宅までクルマを届けてもらうための費用で、金額は5000~1万円。お店まで取りに行くことで省ける場合もあるものの、洗車などの準備費用として必須としている業者も少なくありません。


車庫証明手続き代行費用

名義変更を行うために必要な、「車庫証明」の発行を代行してもらうための必要。金額は1万5000~2万円程度。自身で警察署に行って申請することで省略することのできる費用です。


陸送費用

遠方の業者で購入した場合にかかる費用です。自分で陸送業者を手配することもできますが、業者価格と一般価格では大きく金額が変わるため、購入した業者にお任せするといいでしょう。もちろん、陸送の必要がない店舗で購入した場合は不要です。


冒頭で、「100万円のクルマでも、支払総額が110万円だったり125万円だったりする」とお伝えしましたが、これは車検の有無と販売店諸費用が異なるためです。


「車検31年7月」と書いてあるクルマの場合、平成31年7月まで車検が残っていることを示しており、名義変更をするだけで乗ることができます。一方、車検がない場合は、新たに車検を取得するため、整備費用や自賠責保険などで諸費用が高くなるのです。また、「車検2年付き」などと表示され、2年車検を取得するために必要な整備の費用が車両価格に含まれている場合もあります。


法定費用は国や自治体などに収める費用で金額が決まっているのに対し、販売店諸費用は業者が独自に決めているものため、金額はまちまちです。中には、車両価格を安く表示して、販売店手数料を高く設定している業者もありますから、見積もりの際は諸費用の内訳をよく確認するといいでしょう。

中古車と新車の購入時における違いは?

諸費用の面で大きく変わるのは、自動車取得税です。中古車の場合、取得価格が50万円を下回る場合に免除となりますが、新車の場合、電気自動車などエコカー減税で免税対象でない限り、必ずかかってきます。また、新車で購入する場合は初回車検が3年後なので、自賠責保険も3年分を先に支払いますから、諸費用は新車のほうが高くなります。


もうひとつ大切なのは「保証」です。新車の場合は、3年もしくは5年のメーカー保証が必ずついてきますが、保証期間を過ぎた中古車では当然、保証はありません。メーカー保証の切れた中古車で保証を付けたい場合は、民間企業が用意している保証サービスに加入する必要があります。なお、メーカー保証期間内のクルマでも、ディーラーで保証継承の手続きをしなくてはならないので、ご注意ください。


また、現物がすでにある中古車と違って、新車では在庫車を購入する場合を除くと、注文を受けてから生産するのが一般的なため、納期は1~3カ月と長くなりますから、車検のタイミングで買い替えを検討している人は、注意しておくといいでしょう。


中古車と新車の違いはこんなところにもあるもの。諸費用の内訳やそれぞれのメリット、デメリットを知って、ご自身のライフスタイルに合ったクルマを選んでくださいね!


<監修>
木谷宗義
クルマメディアを中心に活躍する編集者/ライター。
自身で年間約100本の記事を執筆する他、クルマメディア運営のコンサルティングや編集業務にも携わり、年間300本以上の記事を担当。自動車メーカーの公式コンテンツなども手がける。

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